小豆島安山岩(香川)
濃いブラウンの肌合いが特徴の安山岩
小豆島は、瀬戸内海の美しい自然に囲まれ、「二十四の瞳」をはじめ、多くの映画やドラマのロケ地としても人気のスポットです。岡山、姫路、高松からフェリーで約一時間。高速船でも気軽に訪れることができます。産業はオリーブの生産量が日本一を誇り、醤油や素麺の生産地としても知られています。また、古くからの石材産地としても有名です。
小豆島は、地下深部のマグマがゆっくりと冷えて固まった巨大な花崗岩が、約8千万年前に地殻変動を受け、海上へ隆起して、誕生しました。まさに“石材の宝庫”といえる島です。特に「小豆島石」と呼ばれる石は島の北東部で採石され、大阪城の石垣にも多く使われています。石は石船や筏に積まれ運ばれました。その後も、石材産地としての需要が高く、採石と加工の技術も向上していきました。
小豆島産安山岩は、中山千枚田の石垣や猪鹿垣などに広く使われていました。日本庭園などの景石としても使われることが多く、安山岩そのままの形で使用される人気の石です。濃いブラウンの肌合いが、高級感を演出します。カットした断面は深いグレーで木目のような風合いがあり、表面とのコントラストが印象的です。